• 6月 18, 2026

第2回 MCI(軽度認知障害)とは?~物忘れはどこから危険?~

認知症予防・脳の健康シリーズ

物忘れが増えたら認知症でしょうか?認知症の一歩手前とされるMCI(軽度認知障害)は、早期発見と適切な対策によって改善が期待できる状態です。認知症サポート医が分かりやすく解説します。

「最近、人の名前が出てこない」

「同じことを何度も聞いてしまう」

「家族から物忘れを指摘された」

年齢を重ねると、誰でも多少の物忘れは増えてきます。

しかし、その中には認知症の前段階である「MCI(軽度認知障害)」が隠れていることがあります。

MCIは認知症ではありません。

そして近年の研究では、MCIの段階で適切な対策を行うことで、正常な状態へ改善する可能性もあることが分かってきました。

今回は、認知症予防において非常に重要なMCIについて解説します。

MCI(軽度認知障害)とは?

MCIとは、Mild Cognitive Impairmentの略で、
日本語では「軽度認知障害」と呼ばれています。
健常な状態と認知症の中間に位置する状態です。

物忘れなどの認知機能低下はあるものの、

  • 買い物
  • 金銭管理
  • 服薬管理
  • 日常生活

はまだ自立して行える状態です。

図1. 認知症は、MCI(軽度認知障害)を経て進行

認知症は突然発症するわけではなく、MCI(軽度認知障害)という前段階を経て進行する。


普通の物忘れと認知症の違い

年齢とともに起こる物忘れは珍しいことではありません。

例えば、

  • 昨日の夕食のメニューを忘れる
  • 人の名前がすぐ出てこない

などは加齢による変化でもみられます。

一方で認知症では、

  • 食事をしたこと自体を忘れる
  • 約束そのものを忘れる
  • 同じ話を何度も繰り返す

などの特徴があります。

ここまでのポイント

✅ MCIは認知症ではない

✅ 健常と認知症の中間段階

✅ 日常生活はほぼ自立している

✅ 早期発見が重要

MCIを疑う6つのサイン

以下のような変化があれば注意が必要です。

① 話そうとしていた内容を忘れる

会話中に、

「何を話そうとしていたっけ?」

が増える。

② 小銭計算が面倒になる

会計時に、

お札だけで済ませることが増える。

③ おしゃれへの関心が低下

服装や身だしなみに無関心になる。

④ 同じ献立ばかりになる

料理の段取りが面倒になる。

⑤ 家事のミスが増える

洗濯物を干し忘れる。

ガスを消し忘れる。

⑥ 興味や意欲が低下する

趣味や外出が減る。

図2. MCI(軽度認知障害)を疑うサイン

MCI(軽度認知障害)を疑う6つのサインをまとめた図
MCI(軽度認知障害)では、日常生活は保たれていても、物忘れや意欲低下などの小さな変化が現れることがあります。


MCIは改善する可能性がある

ここが非常に重要です。

MCIと診断されたからといって、

必ず認知症になるわけではありません。

研究では、

適切な対策により正常レベルへ改善する人もいることが報告されています。

一方で、

何も対策しなければ認知症へ進行する人もいます。

そのため、

「早く気づくこと」

が何より重要です。

図3. MCI(軽度認知障害)は適切な対策により改善する可能性


MCI

(軽度認知障害)

↙     ↘

 改善     認知症進行

(対策あり)      (対策なし)

MCI(軽度認知障害)は認知症の前段階ですが、適切な対策によって改善する可能性があります。

MCI予防で重要な7つの習慣

特に重要なのは7つ

① 良質な睡眠

② 定期的な運動

③ 高血圧管理

④ 糖尿病管理

⑤ LDLコレステロール管理

⑥ 社会交流

⑦ 禁煙


まとめ

MCI(軽度認知障害)は、健常な状態と認知症の中間に位置する状態です。

物忘れなどの変化が見られても、日常生活は比較的保たれているため、ご本人やご家族が見過ごしてしまうことも少なくありません。

しかし近年の研究では、MCIの段階で適切な対策を行うことで、認知機能の維持や改善が期待できることが分かってきました。

認知症予防で最も大切なのは、「早く気づくこと」です。

「年齢のせいだから仕方ない」と思い込まず、

  • 最近物忘れが増えた
  • 同じ話を繰り返すようになった
  • 意欲や興味が低下してきた

といった変化があれば、一度確認してみることをおすすめします。

MCIは決して悲観する状態ではありません。
むしろ、脳の健康を見直す大切なサインと考えることができます。
今からできる一歩が、将来の脳を守ることにつながるかもしれません。

順聖クリニックでの取り組み

  • 認知症予防相談
  • MCI(軽度認知障害)相談
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 脂質異常症
  • 睡眠改善

など、“脳の健康”を全身から守る診療に取り組んでいます。

「最近物忘れが増えた」
「家族の変化が気になる」
「睡眠の質が悪い」
「血圧や糖尿病が気になる」
などありましたら、お気軽にご相談ください。

次回予告

第3回 睡眠不足は脳を老化させる?

~認知症と睡眠の深い関係~

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睡眠不足や睡眠時無呼吸症候群(SAS)が脳にどのような影響を与えるのか、最新の知見を交えながら解説します。

認知症予防・脳の健康についてご相談ください

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  • MCI(軽度認知障害)相談
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  • 生活習慣改善

など、“脳の健康”を全身から守る診療に取り組んでいます。

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などありましたら、お気軽にご相談ください。

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順聖クリニックでは、
山梨県認定の認知症サポート医として、
地域の認知症対策にも取り組んでいます。

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文責:総合内科専門医 内藤 修

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