- 4月 25, 2026
「腎臓病は治らない」は過去の話 最新治療で変わるCKDの未来
第3回 進化するCKD治療の全貌
透析を防ぐために今できること
慢性腎臓病(CKD)は、日本の成人の約5人に1人が抱える身近な病気です。
自覚症状がほとんどないまま進行し、重症化すると透析や腎移植が必要になることもあります。
しかし現在、CKD医療は大きく進歩しています。
かつては
👉「進行を止めるのが難しい病気」
とされていましたが、
今では
👉 「進行を抑え、透析を回避できる可能性がある病気」
へと変わりつつあります。
第3回では、
- 最新の治療薬
- 受診のタイミング
- 日常生活のポイント
をわかりやすく解説します。
CKD治療は“新しい時代”に入った
健診で「eGFR低下」や「たんぱく尿」を指摘されても、
- 症状がないから様子を見る
- 忙しくて受診を後回しにする
- 食事だけで何とかしようとする
という方は少なくありません。
しかし、
👉 eGFRが60未満なら一度は医療機関へ
が重要な目安です。
なぜなら、CKDは
- 早期 → 進行を抑えやすい
- 進行後 → 治療の選択肢が限られる
という特徴があるためです。
薬物治療の進歩が流れを変えた
この10年で、CKD治療は大きく変わりました。
これまでの治療は
- 血圧
- 血糖
などのコントロールが中心でしたが、
現在は
👉 腎臓そのものを守る薬
が登場しています。
この変化は、
👉 **“CKD治療の転換点”**とも言えます。
注目の治療薬:SGLT2阻害薬とは?
特に注目されているのが
👉 SGLT2阻害薬です。
もともとは糖尿病の治療薬ですが、
- 腎機能低下の抑制
- 透析リスクの低下
といった効果が確認され、
👉 糖尿病がなくても使用される時代になりました。
■ なぜ腎臓に効くのか?
この薬は、
- 糖とナトリウムの再吸収を抑える
- 糸球体の負担を軽減する
ことで、
👉 腎臓を“守る方向”に働きます
👉 ポイント
「血糖を下げる薬」→「腎臓を守る薬」へ
どんな人が受診すべきか?
以下に当てはまる方は、受診をおすすめします。
- eGFRが60未満
- 尿たんぱくを指摘された
- 糖尿病・高血圧がある
- 腎機能が徐々に低下している
図1 SGLT2阻害薬によりeGFR低下ペースが緩やかに

■ 専門医紹介が必要なケース
- 血尿がある
- たんぱく尿が強い
- eGFRが45未満
- 急激に悪化している
👉 この場合は腎臓専門医の評価が重要です
図2 かかりつけ医が患者を腎臓専門医に紹介する基準

CKD治療は“チーム医療”へ
現在のCKD治療は、
- 医師
- 管理栄養士
- 看護師
などが関わる
👉 集学的治療が基本です。
特に食事管理では、
👉 自己流より専門的な指導が重要です。
生活で気をつけるべきポイント
◆① たんぱく質の摂り方
- 過剰摂取 → 腎負担
- 制限しすぎ → 低栄養
👉 バランスが重要
◆② 血圧管理
👉 CKD進行の最大因子
→ 自宅測定が重要
◆③ 運動
👉 軽い運動でもOK
→ 継続が大切
◆④ カリウム
👉 過度な制限は不要
(※高カリウム血症時のみ注意)
◆⑤ シックデイ対策
👉 発熱・脱水時は要注意
👉 NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬:ロキソニン、イブプロフェン等)は要注意→安心して飲める医薬品(アセトアミノフェン等)を考慮
CKDでも“腎臓は守れる”時代へ
これまで
👉「腎臓病=進行するしかない」
と考えられていました。
しかし今は違います。
- 早期発見
- 生活改善
- 薬物治療
を組み合わせることで、
👉 透析を回避できる可能性が高まっています
■ まとめ
- CKD治療は大きく進歩している
- SGLT2阻害薬など新薬が登場
- 早期受診が将来を左右する
- 生活+医療の両方が重要
👉 腎臓は「守れる臓器」です
腎機能の低下は、気づかないうちに進行します。
しかし、早めに対応すれば進行を抑えられる可能性があります。👉 腎機能を詳しく調べる
👉 専門的な治療について相談する(初診OK)症状がなくても相談だけで大丈夫です。
「透析を防ぐために今できることを相談する」
「eGFR低下・尿たんぱくを指摘された方」
「受診が必要か迷っている方」▶ 問い合わせ、初診のご予約・ご相談はこちら
(📞055-251-2121)(WEB予約)🏥
本シリーズでは、
- 第1回:早期発見の重要性
- 第2回:生活習慣の改善
- 第3回:最新治療 ←今回
を解説してきました。
👉 腎臓を守るために、今できることから始めましょう。
文責:総合内科専門医 内藤 修
