- 6月 24, 2026
第3回 睡眠不足は脳を老化させる?
~認知症と睡眠の深い関係~
睡眠不足は認知症リスクを高める可能性があります。
脳の老廃物除去機能や睡眠時無呼吸症候群(SAS)との関係について、
認知症サポート医が分かりやすく解説します。
「最近よく眠れない」
「夜中に何度も目が覚める」
「いびきがひどいと言われる」
このような睡眠の悩みはありませんか?
実は近年、睡眠不足や睡眠の質の低下が認知症リスクと深く関係していることが分かってきました。
睡眠は単なる休息ではありません。
脳にとっては“メンテナンスの時間”です。
十分な睡眠が取れない状態が続くと、脳の老廃物(アミロイドβ蛋白)が蓄積しやすくなり、認知機能に影響を及ぼす可能性があります。
今回は、認知症と睡眠の関係について最新の知見を交えながら解説します。
睡眠中に脳は「大掃除」をしている
私たちが眠っている間、脳では日中に蓄積した老廃物の除去が行われています。
近年注目されているのが「グリンパティックシステム」と呼ばれる仕組みです。
これは脳内の老廃物を洗い流す排水システムのようなもので、睡眠中に活発になります。
認知症との関連が指摘されているアミロイドβも、この仕組みによって除去されると考えられています。
図1. 睡眠中に脳内の老廃物が除去されている

睡眠不足が続くとどうなる?
睡眠不足が続くと、
- 集中力低下
- 記憶力低下
- 判断力低下
が起こりやすくなります。
さらに長期間続くと、認知症リスク上昇との関連も報告されています。
特に高齢者では、睡眠時間だけでなく「睡眠の質」も重要です。
睡眠時間は長ければ良いわけではない
睡眠は短すぎても問題ですが、長すぎても問題になる場合があります。
一般的には、
「7時間前後の睡眠」が最も認知機能維持に良いとする報告が多くあります。
ただし必要な睡眠時間には個人差があります。
大切なのは、
「朝すっきり起きられるか」
「日中に強い眠気がないか」
です。
ここまでのポイント
✅ 睡眠中に脳は老廃物を除去している
✅ 睡眠不足は記憶力や集中力を低下させる
✅ 睡眠の質は認知症予防に重要
✅ 長すぎる睡眠も注意が必要
睡眠時無呼吸症候群(SAS)にも注意
認知症予防を考えるうえで見逃せないのが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。
SASでは睡眠中に呼吸が何度も止まるため、
- 酸素不足
- 睡眠の分断
- 深い睡眠の減少
が起こります。
本人は眠っているつもりでも、脳は十分に休めていません。
その結果、
- 日中の眠気
- 集中力低下
- 記憶力低下
などが生じることがあります。
図2. SASは睡眠の質を低下させ認知機能低下をおこす

こんな症状はありませんか?
次のような症状がある方は、SASの可能性があります。
- 大きないびき
- 睡眠中の呼吸停止を指摘された
- 朝起きても疲れが取れない
- 日中に眠気が強い
- 高血圧がある
特に高血圧や糖尿病がある方は注意が必要です。
睡眠を改善するための5つのポイント
特に重要なのは5つ
① 毎日ほぼ同じ時間に寝起きする
② 朝日を浴びる
③ 適度な運動を続ける
④ 就寝前のスマホや飲酒を控える
⑤ いびきや日中の眠気を放置しない
順聖クリニックでの取り組み
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
- 認知症予防相談
- MCI相談
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
など、脳と全身の健康を守る診療を行っています。
睡眠の質が気になる方や、いびき・日中の眠気でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
まとめ
睡眠は脳の健康を守るための重要な生活習慣です。
認知症予防というと特別な治療をイメージするかもしれませんが、まずは毎日の睡眠を見直すことが大切です。
「よく眠ること」は、「脳を守ること」につながります。
次回予告
第4回 高血圧・糖尿病・脂質異常症が脳を傷つける理由
認知症は脳だけの病気ではありません。
高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病が、なぜ認知症リスクを高めるのかを解説します。
認知症予防・脳の健康についてご相談ください
順聖クリニックでは、
- 認知症予防相談
- MCI(軽度認知障害)相談
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 睡眠改善
- 生活習慣改善
など、“脳の健康”を全身から守る診療に取り組んでいます。
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「最近物忘れが増えた」
「家族の変化が気になる」
「睡眠の質が悪い」
「血圧や糖尿病が気になる」などありましたら、お気軽にご相談ください。
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順聖クリニックでは、
山梨県認定の認知症サポート医として、
地域の認知症対策にも取り組んでいます。▶ 問い合わせ、初診のご予約・ご相談はこちら
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文責:総合内科専門医 内藤 修
