- 6月 13, 2026
第1回 認知症は予防できる時代へ|45%予防可能という最新知見
認知症予防・脳の健康シリーズ
認知症は予防できる時代へ。
最新研究では、生活習慣改善により認知症の最大45%が予防可能と報告されています。
MCI(軽度認知障害)、睡眠、高血圧、糖尿病との関係について、認知症サポート医が解説します。
「認知症は年齢とともに避けられない病気」――。
以前はそのように考えられていました。
しかし近年、世界中で研究が進み、認知症は“予防できる可能性がある病気”へと変わりつつあります。
医学雑誌『Lancet』の最新報告では、生活習慣や環境因子など14のリスク要因を改善することで、認知症の最大45%が予防可能であることが示されました。
特に重要なのは、「認知症は突然発症するわけではない」という点です。
実は、認知症の原因となる変化は20~30年前から少しずつ進行していることが分かっています。
つまり、
40代・50代からの生活習慣改善が、将来の脳を守ることにつながる可能性があります。
順聖クリニックでは、認知症サポート医として、睡眠・高血圧・糖尿病・脂質異常症・睡眠時無呼吸症候群(SAS)など、“脳の健康”に関わる全身管理を重視しています。
今回は、最新研究から分かってきた「認知症予防」の考え方について解説します。
認知症とMCIは年々増加している
高齢化にともない、認知症患者数は全国的に増加しています。
厚生労働省研究班の推計では、
- 2025年の認知症有病率:約12.9%
- MCI(軽度認知障害):約15.4%
とされています。
認知症とMCIを合わせると、「65歳以上の約4人に1人」が該当する計算になります。
さらに2040年には、認知症とMCIを合わせ約1200万人近くになると予測されています。
図1 認知症・MCI患者数推移グラフ

認知症は突然起こるわけではない
認知症は、ある日突然発症する病気ではありません。
特にアルツハイマー型認知症では、
原因物質とされるアミロイドβなどが、発症の20~30年前から脳内に蓄積していることが分かっています。
つまり、
- 70代で認知症を発症
↓ - 実際には40~50代頃から変化が始まっている
可能性があります。
このため、認知症予防は「症状が出てから」ではなく、
中年期から始めることが重要と考えられています
図2 「健常→MCI→認知症」の進行図

MCI(軽度認知障害)の段階なら回復可能性もある
MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)は、
- 健常
- 認知症
の中間段階です。
「物忘れは増えたけれど、日常生活はまだ保たれている」
という状態です。
近年の研究では、
MCIの段階で適切な対策を行うことで、
健常状態へ改善する可能性もあることが分かってきました。
一方で、何も対策しない場合、
毎年一定割合が認知症へ進行するとされています。
つまり、
“早期発見・早期対策”
が極めて重要です。
ここまでのポイント
- 認知症は突然起こる病気ではない
- 中年期から脳の変化は始まっている
- MCI段階なら改善可能性もある
- 早期対策が重要
Lancet最新報告「認知症の45%は予防可能」
世界的医学雑誌『Lancet』では、
認知症予防に関する大規模研究が継続的に行われています。
2024年の最新報告では、
「14の修正可能なリスク因子」
が示されました。
これらを適切に管理することで、
認知症の最大45%が予防可能であると報告されています。
特に重要とされるリスク因子
- 難聴
- 高LDLコレステロール
- 高血圧
- 糖尿病
- 喫煙
- 運動不足
- 肥満
- 抑うつ
- 社会的孤立
- 視力低下
など
実はこれらの多くは、
日常診療でよく遭遇する「生活習慣病」と深く関係しています。
図3 Lancet 14リスク因子一覧

睡眠・血圧・糖尿病は“脳の病気”でもある
認知症は、
単なる“脳だけの病気”ではありません。
例えば、
- 高血圧
→ 脳の細い血管を傷つける - 糖尿病
→ 神経細胞障害や血流悪化 - 脂質異常症
→ 動脈硬化促進 - 睡眠不足・SAS
→ 脳の老廃物除去低下
など、
全身状態が脳機能に大きく関係しています。
つまり、
「生活習慣病管理=脳を守る治療」
でもあるのです。
図4. 生活習慣病と睡眠不足が脳に与える影響

今日から始めたい認知症予防
認知症予防で最も重要なのは、
特別なことではなく、
毎日の積み重ねです。
特に重要なのは、
- 良質な睡眠
- 適度な運動
- 血圧・血糖管理
- 禁煙
- 社会交流
- 難聴放置を避ける
- 栄養バランス
などです。
「まだ若いから大丈夫」ではなく、
40代・50代から始めることに意味があります。
順聖クリニックでの取り組み
順聖クリニックでは、
- 認知症予防相談
- MCI(軽度認知障害)相談
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 睡眠改善
など、“脳の健康”を全身から守る診療に取り組んでいます。
「最近物忘れが増えた」
「家族の変化が気になる」
「睡眠の質が悪い」
「血圧や糖尿病が気になる」
などありましたら、お気軽にご相談ください。
順聖クリニックでは、
山梨県認定の認知症サポート医として、
地域の認知症対策にも取り組んでいます。
次回予告
第2回「MCI(軽度認知障害)とは?」
~物忘れはどこから危険?~
- 単なる加齢との違い
- MCIのサイン
- 家族が気づきやすい変化
- 放置リスク
- 早期発見の重要性
について解説します。
認知症予防・脳の健康についてご相談ください
順聖クリニックでは、
- 認知症予防相談
- MCI(軽度認知障害)相談
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 睡眠改善
- 生活習慣改善
など、“脳の健康”を全身から守る診療に取り組んでいます。
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「家族の変化が気になる」
「睡眠の質が悪い」
「血圧や糖尿病が気になる」などありましたら、お気軽にご相談ください。
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山梨県認定の認知症サポート医として、
地域の認知症対策にも取り組んでいます。▶ 問い合わせ、初診のご予約・ご相談はこちら
(📞055-251-2121)(WEB予約)🏥
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文責:総合内科専門医 内藤 修
