睡眠時無呼吸症候群検査(PSG精密検査)について
睡眠時無呼吸スクリーニング検査
(自宅で三晩) ![]() |
保険3割の方は300円 |
簡易AHI測定(自宅で一晩)
![]() |
保険3割の方は2,160円 |
状況に応じて下記精密検査をおこないます。
在宅終夜PSG検査
今までフルPSG検査は、入院が必要でしたが在宅でのフルPSG検査が可能となりました。時間的にも費用的にも入院での検査に比べて負担が少なく実施することが出来ます。
睡眠時無呼吸症候群に関しては、
インターネットの予約ではなく、電話でのご予約が必要となります。
睡眠時無呼吸症候群は読んで字のごとく「睡眠時」に「無呼吸」状態になる病気です。
英語ではSleep Apnea Syndrome(SAS)と書きます。
「無呼吸」とは10秒以上の呼吸停止と定義され、この無呼吸が1時間に5回以上または7時間の睡眠中に30回以上ある方は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
「無呼吸=息が出来ない」ので死んでしまうのではないか?と思われがちですが、実は、この無呼吸自体で、死んでしまうことはありません。
むしろ、無呼吸がつづくことで体に負荷がかかり、高血圧や心疾患、糖尿病や脳血管疾患などのいわゆる、生活習慣病と言われる疾患と密接に関連する、と言われています。
特に心疾患については、近年、不整脈や突然死、心筋梗塞、心不全などの疾患を引き起こすと言われております。
【睡眠時無呼吸症候群と各疾患の合併率】
また、2003年に大きな事件となった新幹線のオーバーラン事件では、運転士さんが睡眠時無呼吸症候群だった事で大きくメディアに取り上げられましたが、昼間の眠気による事故(交通事故、労災事故)に関係するため、ご本人だけでなく社会的にも問題となるのです。
怖いことを書きましたが、SASはしっかり治療すると無呼吸がなくなり、生活習慣病や眠気などの症状もきちんとコントロールできます。この疾患はなにも特殊な疾患ではありません。
有病率は人口の4%と言われており、日本には200万人いると言われていますが、最近の報告では、サラリーマンの約3人に1人の割合で、この病気に罹かっている、との報告*1もあり、以前は太った男性がかかる病気というイメージがありましたが、太っていなくても、痩せていても、女性でもかかる病気です。
しかし、なかなか気がつきにくい、いびきをかく程度で受診するなんて恥ずかしいと言う理由などで、まだまだ治療を受けている方が少ないのが現状です。
セルフチェックを実施してみて「もしや?」と思われた方は早めに専門の医療機関を受診しましょう。
*1:Nakayama-Ashida Y et al,Sleep-disordered breathing in the usual lifestyle setting as detedted with home monitoring in a population of working men in Japan.:Sleep,31(3),419-425,2008から引用
「日中の眠気」、「眠っている間に呼吸が止まる」、「起床時の頭痛」、「熟睡感が無い」
‥‥‥ご自分で思いあたる症状はありませんか?
以下の質問であてはまると思う項目にチェックをしてみてください。
チェックの数により、あなたの睡眠時無呼吸症候群の危険度が分かります。
イラストのように舌の付け根や軟口蓋と言われているところが気道へ落ち込んだり、首のまわりに脂肪がついたりアデノイドや扁桃肥大が原因となります。また、顎が小さい、顎が後退している(小顎症)が原因となることもあります。SASは肥満に伴った疾患と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、やせていても顎が小さいことでSASを羅患している方も多くいらっしゃいます。やせている方でも無呼吸を指摘されたり、昼間に眠気を感じる方は要注意です。受診をお薦めします。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は眠っている間に呼吸が停止する疾患です。そのため、寝ているときにどのような睡眠状態なのか、呼吸の状態はどのようになっているかを睡眠時に検査しなくてはなりません。これには睡眠ポリグラフィーという検査を用います。基本的には入院検査になります。
イラストのように睡眠状態を見るために脳波、筋電図、眼球運動などを、呼吸状態を見るために、お腹と胸にバンドを巻いて動きをみます。そして、血液中の酸素の濃度をパルスオキシメータと呼ばれるセンサーをつけてベッドに入っていただきます。センサー類がじゃまに感じるかもしれませんが、決して痛みを伴うものではありませんので安心してリラックスして検査を受けてください。
ポリソムノグラフィーの結果は、医師や専門の臨床検査技師によって解析されます。患者様には、無呼吸数、睡眠状態などの結果を交え、SASであるかどうか診断結果をお伝えします。SASと診断された場合は、今後の治療方針についてご相談させていただきます。
減量
肥満している方は減量を試みましょう。減量を行うことで、無呼吸状態が改善することがあります。
飲酒の制限
アルコールは気道の筋力を低下させます。ますます無呼吸を悪化させることになりますので、就寝前の飲酒はやめましょう。
精神安定剤の服用の制限
一部の精神安定剤や睡眠薬はかえって無呼吸を悪化させるものがあります。現在、これらのお薬を服用されている方は、初診時に持参いただき医師にご相談ください。
禁煙
血液中の酸素の濃度を低下させたり、喉や気道の炎症を引き起こすことがあります。禁煙をお薦めします。
症状の程度にもよりますが、大きく分けると治療は3つに分類されます。
世界中でSASに対して効果が立証されている治療法がCPAP(Continuous Positive Airway Pressure)療法です。イラストにもあるように鼻マスクを装着して、鼻から気道に空気を送り込む療法です。いわば、送り込まれた空気が塞がってしまう気道を支える添え木の役割をするわけです。もちろん、このCPAP装置は夜間寝ているときのみ使用します。
CPAP療法によって、心筋梗塞や脳卒中などのリスクを抑制できるとの研究報告もあり、命に関わる状況に陥るリスクを抑えることができるのです。
空気を送り込む圧力は患者様の閉塞の度合いによって異なります。検査とは別にもう一日、圧力決定の検査を行います。検査にはポリソムノグラフィーとCPAPを装着しますが、この検査も痛みは伴いませんのでご安心ください。
検査後、患者様に適切な圧力値をCPAP装置にインプットして、お持ち帰りいただき、ご自宅で睡眠中にお使いいただきます。
マスクは毎日顔につけるものですし、CPAP装置は空気を取り込んで送り出す装置です。きれいに使うことで快適に治療が行えます。適切なお手入れをしましょう。
*CPAP治療による死亡率の低下:
Jose M Marin,Santiago J Carrizo,Eugenio Vicente,Alvar G N Agusti Lancet 2005;365:1046-1053改変
写真のような下顎を突き出すように上顎と固定したマウスピースです。専門の歯科医師にオーダーメードで作製してもらいます。重症のSASにはあまり効果がないと言われています。
平成16年度から保険診療が可能になりました。
扁桃や口蓋垂(のどちんこ)が大きいなどの原因でSASになっている場合は外科摘出をすることでSASが改善されることがあります。SASの手術に熟練した耳鼻咽喉科医にお願いすることが大切です。
睡眠時無呼吸スクリーニング検査
(自宅で三晩) ![]() |
保険3割の方は300円 |
簡易AHI測定(自宅で一晩)
![]() |
保険3割の方は2,160円 |
状況に応じて下記精密検査をおこないます。
在宅終夜PSG検査
今までフルPSG検査は、入院が必要でしたが在宅でのフルPSG検査が可能となりました。時間的にも費用的にも入院での検査に比べて負担が少なく実施することが出来ます。